2011年3月30日水曜日

3月29日 IAEAの福島原発事故に関するアップデートログ

英国大使館は中断して、数日振りにIAEAのアップデートに戻りました。
今回はあまりに悩ましいgoogle翻訳を使わなかったので、その分早くできたのですが、単語の訳し方や意訳の問題が多いかもしれません。

よりよい一日となりますように!!!
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3月29日 IAEAの福島原発事故に関するアップデートログ


○現状
福島第一原発の状況は依然として非常に深刻。
汚染が蓄積された水が第1,3号機の建屋近くの配管内で計測。
26日18:30UTCで1号機のほうの水面で、0.4ミリシーベルト/時間、2号機では1000ミリシーベルト/時間。 (以下その原因についての安全保安委員会の推測や、真水注入に関しては略)

(水を注入するためのノズルにおける水温については簡略)

・1号機で273.8-299度
・2号機で安定
・3号機で61.5度、RPVの底部では120.9度

○放射能モニタリング
3月28日に、ヨウ素131は12都道府県で、セシウム137は9都道府県で検出。最高値は福島県の平方メートルあたり23000ベクレルのヨウ素、そして平方メートルあたり790ベクレルのセシウム137。(中略)新宿では、ヨウ素131とセシウム137は平方メートルあたり50ベクレル以下であった。昨日と比較して、ガンマ線値については45県では特に変化なし。

(飲料水に関する厚労省の発表については略)

福島原発敷地内の土壌における放射性物質については略-プルトニウム238、239と240の検出について)

食物汚染に関しては、3月24-29日、そして27-29日間に採取された、8都道府県(千葉、福島、群馬、茨城、宮城、新潟、栃木、山形)での野菜、果物(イチゴ)、マッシュルーム、卵、魚介類、そして牛乳等の63のサンプルで、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137は検出されないかあるいは日本当局の規制値以下であった。

以下、FAO/IAEA 共同の食物安全調査チームが、隣接都道府県に情報提供についての言及は略。

○海水のサンプル
3月28日に沿岸30キロ地点に関する新データなし。原発敷地(1-4号機)では極めて高値を検出-略。

○海洋生物
国立水産研究所による初めての調査結果の分析が報告された。
千葉県銚子港で5つの魚のサンプルが採取され、そのうち4サンプルからCs-137の規制値以下の濃縮は(concentration)が認められた。そのうちの1つのCs-137は、キログラム(魚の重量)あたり3ベクレルで、これは摂取制限値を僅かに超えた。しかしこの濃縮(値)は、魚の消費に関する限り非常に低いものである。

海産物に(おける放射性物質の蓄積に)関して、何らかの結論を出すことはいまだ時期尚早であるが、諸段階での海水中の(放射性物質の)濃縮(値)は希釈によって低下していくと見込まれ、海産物での放射性物質のレベルは、所与の規制値を上回ることは概ねないのではないかと見られている(それは原子炉からの流出で、海水汚染が継続しないと想定した場合のこと)。福島原発周辺で海産物が採られることは現状では考えにくい、いくつかの海藻類では、ヨウ素131とTc-99mが特に蓄積されることが知られている。しかしこうした値も、該当する放射性物質の半減期は短いので、直ちに懸念されることにはならないだろう。

○海洋拡散モデリング
CNRS、トゥールーズ大のObservatoire Midi-PyrenéesのSIROCCOグループでは、モデル算定を続けている。モデルは、現状の天候と海洋の循環に基づくもので、その結果は、最初に北東領域に、損傷を受けた原子炉からの液状放出物が流れ、そしてその汚染された水は1,2週間の間で北部のモニター地点にまで到達するであろうと見られている。海中に直接放たれた探査機によるこのモデルでは、(汚染された水が)海岸伝いに南の方向へも広がることが確認される。

2011年3月29日火曜日

放射能と土壌等について―東京の英国大使館のホームページにおける福島原発事故に関するアップデート―続き

まだ終わりません。そして日々どんどん短くなっていきます(苦)
今回のところのポイントは、土壌に関することでしょうか?しかしどの(距離・汚染の)範囲でのことか具体的に言及されているわけではありませんが。。。

福島の有機農業に尽力されていた方が、自ら命を絶たれたというニュースを見ました。原発内で今この時も、ひどい生活環境の中で尽力されている方たちの多くは、被災地の方のようです。

言葉がありません。。。。

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[質問] 労働者が受けた放射線障害を含めて、原子炉で起きた最近の事故については、すべて、あなた方の算定に考慮されているのか?あるいは分析のために新しい情報を収集中なのか?

[JB] 我々は情報を得たらすぐに、状況のモデリングを行っている。このことは単に英国のみならず国際機関によっても同様に行われていること。現時点で明らかになていないのは、3号機の水の汚染である。その原子炉自体に問題があるのか、あるいは使用済み核燃料のプールに問題があるのかについてだ。しかしながら、当然、最悪のシナリオを評価する上では、我々は悲観的な予測(の方を)とっている。従って、原子炉のメルトダウンとその爆発、そして放射能の放出、それに伴う、貯水池からの(汚染物)の放出があったとしよう。最悪の、前言のように最悪の状況の場合は、すべての貯水池と原子炉が放射性物質を耐久に非常に短時間に放出し始める。我々はこれは現状では、この最悪のシナリオは、起こりうるものとは考えていない。我々は、それは極端な事例だと考えている。(しかし、)我々は最新の情報を(分析の)考慮に入れているものの、(現状では)慎重な姿勢をとっている。毎3-4時間ごとにリアルタイムのベースで、天候の変化に伴い、再計算し、分析を更新し、モニタリングを実施中である。

[質問] 私たちは危機が始まって以来の2週間、原子炉と燃料棒の自然冷却が生じてきた。今後数週間の見通しには、それがどう影響すると考えるか?

[JB] そうですね。私はあまり楽観的に聞こえることをのぞまないが、大きな事故が発生することなく日々が経過するなかで、放射能は自然のプロセスに下がって(減少して)いくだろう。また、これに従って、生産されるエネルギーと熱も時間とともに減少するであろう。しかし、それがどれぐらいの期間にわたって続くのかと問われれば、我々は安心できないと答えなければならない。これは何週間にもわたって続くことであろう。そしてエリア内の食物汚染に関して言えば、それよりもはるかに長期間を要するだろう。そのあと始末・浄化(クリーンアップ)については、この原発が正常化できるようになるまでに何年もかかると考えている。

[Jm] 農地の浄化については、それが可能かどうかは、土壌の肥沃度にかかっている。肥沃でない土地では、時間がかかる。しかし、肥沃な土地で広大な農業地帯であれば、土壌は、それなりに(reasonably)速く浄化できる。そうはいってもその期間というのは、何日か、何ヶ月かということよりはむしろ、何年かかるかという単位でのことだ。

東京での降雨と放射能量の増加についての質問と回答(明言なし)は略。

2011年3月28日月曜日

放射能と食物について―東京の英国大使館のホームページにおける福島原発事故に関するアップデート―続き

 昨日の続きです。まだ終わりません(苦笑)。仕事もあるのでまた中断します。結局ここまでで言及されていることは、日本の制限値は厳しいということ。英国政府の在日(東京)英国人に対する放射能関連の勧告は日本政府のそれに従っていて問題ないということらしいです。

 ただここにある通り、原発の状況は依然非常に深刻。劇的な動きがなくしても、このまま放射能が環境中に、土壌、海洋、大気中に放出され続けたら、日本の制限値が厳しいなんてことも言ってられないと思います。

では皆さまよい一日を!
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[JM]環境中の放射能のタイプをモニターすることは非常に容易。全く、困難な作業ではない。そして、重ねていうが、放射能のタイプすべてについて規制するという役割については、日本人がこれを助ける(それには日本での作業が有効)。

[質問] 東京在住の英国市民の為の(外務省?の)渡航勧告のレベルは何によ手引き下げられうるのか?

[JB] 先に示されているように、渡航勧告は、放射線の問題のみを前提とはしていない。全体的な混乱とその時点で、(治安等が)非常に不安定で生活が困難であることで決められる(次第である)。前言のように、放射能の観点では、東京でハッピーに生活し続けられない理由にはならない。

[質問] あなたは汚染地域からの食物を食べないように言ったが、私はあなたが80キロ圏内より広範なエリアについて言及しているように理解したが、実際どれだけのエリアを想定しているのか?

[JB] エリアに関しては、日本当局によって監視されなければならないし、彼らが与えるアドバイスが適切であるであろうと考えている。(以下略)要旨としては、日本の基準は欧米よりも厳格で慎重である。

[Jm]私加えて申し上げたいのは、こうした事態が英国で起こったと想定するなら、我々は通例食品禁止(令)は、人々が避難している(evacuationg and sheltering)エリアよりもより広範なアリアをとらなければならない。そして、またその禁止はおそらく長期的なものとなるだろう。規定は日本政府に任せる。またその範囲は避難指示エリアよりも広範に至る。

[JB] Jmが良い指摘をした。私達は原発から30キロエリアだけの話しをしているのではなく、原発周辺の重要なエリアについて話している。何故なら、風向きの変化や降雨を受けるだろうから。それらは、植物や水に蓄積され、放射能を含む海水は、植物から流れ出ているものである。従って、(汚染は)30キロ圏内より非常に広範にわたる。(食物等の制限エリアの設定は)日本東京区のモニタリングによってそれがどれだけの範囲にわたるのかが決定されるであろう。


[質問] さきほど回線状況で聞こえなかった、沸騰させた水についてのコメントをお願いする。

[JM] 放射能レベルは非常に低い。これは、単独の、特定された事象にすぎず、現在では放射能レベルは元に戻っている。その他に私が申し上げたいことは、水の煮沸は放射能の除去にはならないが、バクテリアやウイルスの除去にはなるということ。現在の日本においてみられる混乱をもってすれば、そうした(後者)による水の汚染の危険性もありうる。
その他唯一申し上げたいことは、我々は現在福島で生じている事態について非常に懸念しているということ。しかしこれまでに大規模な放射能の放出というものは当地でなかった、従って食物の汚染(に対する措置)は、適切で予防的で慎重なもの。もしも根本的(大規模な)な放出となったならーいまだそうした事態は確認されていないが、というのは、リアクターか,それに類似するところでのメルトダウンについて言及しているのだがーそうした状況においては食品についての勧告は重大なこととして考慮されなければならない。しかしながら日本は我々の観点からみても完全に慎重な対応をとるとみられる。

2011年3月27日日曜日

東京の英国大使館のホームページにおける福島原発事故に関するアップデート

 東京の英国大使館のホームページにおける福島原発事故に関するアップデートを見てみました。
政府主席科学顧問と保険局の専門家2人と駐日大使の電話対談が起こされたもののようです。
うちでの1.9歳児の妨害はすさまじく、半分程度ででとん挫。意味がとりきれてないところや誤訳、誤字脱字たくさんもあるでしょうが、安心する気持ちが少し生まれてくる言及です。


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2011年3月25日20:47更新(英国時間) 

政府主席科学顧問から駐日大使への日本に関するアドバイスのアップデート

2011年3月25日
政府主席科学顧問、ジョンベディントン卿は、3月25日、日本大使のディビッドウォレンに日本の現状に関してアップデートを電話で伝えた。

以下、電話会談を起こしたもの。

[大使ディビッドウォレン:大使DW] まず現状評価とそのご質問に対する回答をおねがいする。

[政府主席科学顧問ジョンベディントン:科学顧問JB] ここには昨日会議を行った、2人の専門家の同僚が同席。第一に原子炉の状況、それから水と食物に関するコメントを行う。

原発の状況はいまだ明らかに非常に深刻。しかし、日本当局がいくつかの進捗的状況を形成しているのも事実。5,6号機は、クールダウンしていて安全とみられ脅威ではない。以前に我々が想定した最悪、本当に最悪の事態というものは、現状ではより発生可能性は低くなっている。いまだ懸念要因はあるが、いくつかの前進(事態の好転)も見られている。


原子炉に注入されるのが海水から真水に代わって敵いることや電源回復は良いニュース。全体として進展しており、特にこの数日間はそうであったがいるが、今だ非常に深刻な状況。

[大使DW]水と食物汚染に関して。

[科学顧問JB]まず第一に、日本当局によるアドバイスは非常に賢明だと考えている。それに従うことを勧める。それ以外についてコメントしたいことは、(現在の)日本でとられている放射能レベルに関しての勧告の進展というものは、英国やヨーロッパでより一般的に用いられているそれより、より慎重であるということ。3月23日に報告された水道水供給については、短期的には、すべての年齢グループにとってほとんど安全と言えるレベル。田多水道水の消費については、赤ちゃんは避けるべき。それについては、同席する同僚の保健局のHilaryWalkerに。

保健局のHilaryWalker] 科学顧問JB(ジョン)の言うように、日本の推奨事項は、英国のものよりはるかに慎重。しかし(日本の)これらのレベルは、非常に長期にわたって水道水を消費することを想定した値であることに留意すべき。

[科学顧問JB]これは単発(であることを見越した勧告である)のこと。それについての説明は(今後)求められるであろうが、現時点では日本からの勧告は完全に賢明なもの。水道水は戦場についても安全で、子供のお風呂にミネラルウォーターを使用する必要はない。

(安定ヨウ素剤については略)

それは水で物事を終了します。私たちは日本政府の推薦を意味見ている濃度の並べ替えが完全に予防的賢明された。私はコメントをして、Jill Mearer [保健学科]お願いしたいと思います。

[Jill Mearer 保健局]](日本で検出された)レベルは、英国で水を飲まないようにという勧告が行われるレベルよりも下回っていることを申し上げたい。日本では、英国よりもより、慎重である。英国で同様のことが生じても、英国では飲料を控えるようにという勧告は出されないだろう。そしてまた、我々が留意すべきは、英国の勧告(の際の放射能レベル)は、2ヶ月間全体での(放射能汚染された食物の)消費を基準としていること。今、日本では、時折、水と食物に発見される放射能レベルが上がってている。 しかし、(これと同時にこうした汚染への)日本当局の対応は、時間レベルでの範囲で行われていることがわかる。そして、赤ちゃんへの水を飲まないようにという勧告も一日間のみであった。従って、こうした場合には予防的により高いレベルをとったということだ。当局が非常に警戒しているときに、2ヶ月間事態が暗転するということはほとんどないのではないか。


[科学顧問JB]食品の話にうつろう。ここまで過去の食品についての話をしてきた。私のアドバイスは変わらない。汚染された地域からの食物は避ける。原発から拡散した放射能の蓄積、そして(原発の)隣接地域の食物の放射能の量は、モニターされ続けている。しかし基本としては、そうした(原発隣接)地域からの食物を避けること。海洋環境については、海産物を酒、特に貝・甲殻類(shelfish)と海藻を避けること。これらにはより高い放射能を蓄積するメカニズムがある。魚類はあまり多くを蓄積しないが、一般的には(原発隣接)地域からのものは避けるべき。日本当局による魚介類のコントロールのためのガイドラインのドラフト(草稿)は、英国当局、食品基準局(Food Standards Agency)そしてとくに DEFRA(英国環境・食糧・農村地域省)によって調査されてきており、英国当局は、日本当局の対応が、慎重かつ適切なものであるということに同意している。

食物に関する状況は、顕著に変化し続けている。しかしながら、私がカギとなること考えるのは、当該地域の生産物を避けることである。食品についている表示でそれが具体的にどこで生産されたものかは分かるはず。もし疑わしいと思うなら、念のために食べない。当該地域からの食物と海産物については、長期的な汚染という問題があるだろうが、それは将来的な問題。現時点では、その地域のあらゆるものを避けるように。


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途中までですが以上です。また続きやります。ではよい夜を。

2011年3月26日土曜日

フランス放射線防護原子力安全研究所 (Institute de Radioprotection et de Sûreté Nucléaire-IRSN)

フランス放射線防護原子力安全研究所 (Institute de Radioprotection et de Sûreté Nucléaire-IRSN) による日本語のPDFファイルでの情報提供があります。
今回の福島の原発事故に関連する(報道されている)フランスの各種対応については、単純に「すごい」としか言いようがないです。

http://www.irsn.fr/EN/news/Pages/201103_seism-in-japan.aspx

アメリカのNRC http://www.nrc.gov/は自国のことがメインで、日本国内在住の日本人には、有益ではなかったです。IAEAの情報もちょっと・・・これからこっちの情報をフォローしようかしらと考えているところです。

今日、1歳児を連れて外出してしまいました。1歳児が最も、ヨウ素131に関連する健康被害(甲状腺ガン)に敏感であるなんて知りませんでした(後悔)。正しい情報は重要です。

2011年3月25日 15:30 UTCおよび15:45UTCに行われたIAEAの福島原発事故に関するアップデートログ 

思っていたよりもIAEAの報告は一般的(すぎ)なので、一部のみ粗訳です。
いろんなウェブページを見ていると、すでにチェルノブイリの事故当時に放出された放射能の量(?)を超えているなどという記述もありました。 子供の甲状腺検査に関しても、数量データはありませんでした。。。。

福島県原子力事故に関するIAEAの摘要(2011年3月25日、15:30 UTC)

○現状
過去24時間において、福島第一原発の状況には大きな変化はなかった。いくつかのポジティブな動向がある一方で、深刻な懸念を有する不明瞭なエリアは残されている。

(上記を踏まえて略)

○放射線モニタリング

福島第一原発現地での放射線モニタリングでは、線量率の減少がみられる。

放射能の沈着は、日本当局により、47都道府県で毎日監視されている。 3月23-24日の間に、放射能の追加的な堆積が47都道府県中7都道府県で検出された。値には顕著な差異があり、平方メートルあたりのヨウ素131は42~16,000ベクレル、平方メートルあたりのセシウム137の最高値は210ベクレルに上った。東京の新宿区では、ヨウ素131の平方メートル当たりの蓄積は13000ベクレル増加し、セシウム137は平方メートル当たり160ベクレル増加した。

海洋環境に関しては、空気と海水のサンプリングは日本の文部科学省によって実施続行中である。結果は、評価のためのIAEAのモナコの研究室に送られた。

海洋環境における測定は、3月23日とその翌日に、当該原発から沖合30キロ地点と放電地点(discharge points)から330メートルの地点で行われている。3月25日までに利用可能なデータ値は、ヨウ素- 31(131?)(約80ベクレル/リットル)とセシウム137(リットル当たり約26ベクレル)を示している。この汚染は、概ね、海流の巡廻よりは、大気中の放射性降下物によるものであると考えられる。この初期的な海面表面の汚染は、海洋で急速に希釈されると予測される。ヨウ素131の半減期(8日)と比較するとセシウム- 137の半減期(30年)は長期間にわたるため、より重要となる。これらの放射性核種の分散のモデリングは、開始されており、間もなく最初の結果が利用可能(公表)される。(放射性物質の)海洋での拡散は、当然、大気中でのそれよりもはるかに遅い。

(食品・飲料水に関する部分は、日本での一般報道と同様で、省略)

3月25日、IAEAの放射線モニタリングチームは、福島第一原発から、34、62キロの地点で追加測定を行った。線量率は毎時8.8,0.73マイクロシーベルトであった。同じ場所でのβ-γ汚染測定の結果は、平方メートルあたり0.96,0.07メガベクレルであった。

天野事務局長は国連事務総長や事故に関する他の国連組織のヘッドらと、ビデオ会議を行った。加えて、IAEAの主導で、国際機関の放射能共同管理計画(JPLAN)(?)を介して緊密な連携が継続される。

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福島第一原子力事故のアップデート(3月25日15:45 UTC)

日本当局は24日、福島県原発周辺の避難所で66人の子供(このうち14人は幼児)に対して、甲状腺の検査を実施したことをIAEAに報告した。この検査は、川俣町保健センター(福島第一原子力発電所の40-50キロ地点)と川俣町の山木屋支所(福島第一原発から30-40キロ)で行われた。

3月25日の原子力安全保安院のプレスリリースによると、検査結果は、1〜6歳の14人の乳幼児を含む全66人の子供の線量率dose rateは、バックグラウンド(?)のレベルと比較して大きな差異はなく、原子力安全委員会の見解に照らしても問題のないレベルとされた。

(原発のⅠ-4号機に関して1パラグラフは略)

2011年3月25日金曜日

2011年3月24日 21.30UTC  IAEAの福島原発事故に関するアップデートログ 

原発に関する事態が一進一退で、よくつかめないので、IAEAのホームページから、福島原発事故に関するアップデートログを日本語訳してみることにしました。所詮、日本当局からの情報提供がメインだろうから、大差ないかもしれませんが、(ウイーン本部での参加国への説明に際して、日本語資料を配ったという)保安委員の会見を見るよりは相当落ち着きます。

私は典型的文系で、見直しもなし。英語が得意とはいえない。誤訳もたくさんあるだろうが、あげます。2時間近くかかったから、明日もできるか未定。

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福島県原子力事故に関するIAEAによる摘要 2011年3月24日、21.30UTC (世界協定時間)


2011年3月24日、科学技術省のIAEA事務局長特別顧問グラハムアンドリューが、日本の原子力保安の現状について、ウィーンのIAEA本部で15時30分に加盟国に以下の報告を行った。

○現状
福島第一サイトで原子炉に関しては、全体的な状況は依然として非常に深刻だが、直近の24時間についてはいくつかの良いニュースが報告されている。

AC電源が接続されたので、計測(instrumentation)は、1、2、4号機で引き続き回復中である。第3,4号機から避難していた作業員は、3月23日に黒煙の排気がないことが確認されたから作業に復帰した。

原子炉圧力は、1号機で増加中、2号機の圧力測定値は不安定、第3号機では、給水パイプを介して注入され続けていることで安定。原子炉圧力容器(原子炉圧力容器)の給水ノズルの温度は、1および3号機で低下(1号、243℃;3号約185℃)、そして2号機で安定(約102℃)。5号機および6号機は冷態停止中でそれはオフサイトのAC電源と、既存のプラント機器の使用を通じて維持されている。また、1および2号機の格納容器とサプレッションの線量率(dose rates)はわずかに減少している。

○放射線モニタリング
IAEAの放射線モニタリングチームは、福島県原子力発電所から21キロ~73キロ地点で、追加測定を行った。当該原発から西方向に34~73キロ間の地点では、線量率(Dose rate)は毎時6.9マイクロシーベルトから0.6マイクロシーベルトであった。同じ場所では、β-γ(汚染)測定の結果は、平方メートル当たり0.4メガベクレルから0.04メガベクレルであった。

当該原発から北西方向に30~32キロ間の地点では、時間当たりの線量率が16〜59マイクロシーベルトを測定した。これらの場所では、β-γ(汚染)測定の結果は、平方メートル当たり3.8~4.9メガベクレルであった。時間当たりの線量率が115マイクロシーベルトを測定した、当該原発から21キロ地点では、β-γ汚染レベルを決定することができなかった。

IAEAの第二モニタリングチームは、本日から、福島と東京で作業を開始した。これまでに蓄積されている放射線核種についてより詳細な確定を行う。

日本の当局による、福島第一原発現地でのモニタリングは、空気中の放射性核種濃度について、3月19日~​​23日の間に収集されたサンプルから、3月23日に新しいデータを作成。

モニタリング対象の6つの放射性核種のうち、ヨウ素- 131は、日本で設定された制限値を超えることが明らかになった。全体的にみて、線量率は3月21〜23日の間に毎時1930から210マイクロシーベルトに減少していると報告された。

10都道府県で報告されているヨウ素131とセシウム137の値は日によってかなり変化がある状況が続いている。東京での最近降雨とそれによる湿性沈着は当地での値の増加の要因といえる。新宿区の日本当局による新宿区での測定値では、同月22-23日の間にヨウ素- 131は平方メートル当たり36 000ベクレルの増加、セシウム- 137は平方メートル当たり340ベクレル増加した。

日本の文部科学省の船舶による海洋環境に関するモニタリングが始まった。当該原発から約30キロ地点での沿岸海域で、3月23日に、海水と大気のサンプルが採取された。線量率の測定も行われた。 3月24日の結果は、8地点について、表面海水でヨウ素131が、リットル当たり24.9~76.8ベクレル、セシウム- 137がリットル当たり11.2から24.1ベクレルを示した。また海上の空気中の塵埃中の核種濃度も測定された。これらの結果は、IAEAの海洋環境研究所の専門家によって評価中である。

食品、牛乳や飲料水に関する放射性核種濃度についての新たなデータが日本当局から提供されるようになった。サンプリングが行われたのは主として福島県と茨城県について。 3月18~22日の間にとられた11の野菜のサンプルについては、ヨウ素131とセシウム137のレベルは食物や飲料摂取について設定された制限レベルを超えた。また、3月16-21日に茨城県と福島県で採取された牛乳のサンプルの値もでもヨウ素131とセシウム137の許容レベルを超えた。加えて当該期間中の両県において、また東京都でも、16-21日の間、いずれも飲料水におけるヨウ素131の値は許容レベルを超えた。

さらなる、サンプリングと分析については数日中に、日本当局によって実施されるだろう。FAOと IAEAの合弁での日本に対する使命は、食物汚染に関連し手日本当局によって収集されたデータについてのサンプリングストラテジー、分析、解釈に対するアドバイスと支援を行うことであろう。

総括すると、福島第一原発で原子炉の状態に関連する技術的懸念(問題)は、いくつかの点において(以前と比較して)僅かにより劇的ではなくなっているように見られ、環境、食品、水中の放射能(の問題)が、より重大な(問題)となりつつある。しかしながら、福島第一原発に関する全体的な状況はいまだ非常に深刻な状況にとどまっている。

2011年3月23日水曜日

1歳9カ月になったけれど

地震からすでに10数日がたちました。明後日で2週間。

週末に、googleの避難者名簿のテキスト化ボランティアをしたり、東京都から物資を被災地に届けられるということで、鹿児島や大阪の親族から送ってもらったおむつ、おしりふき、乾電池、マスク、軍手などを都庁宛てに送ったりしました。それから、壊滅的な被害を受けたある自治体(市)に募金をしたいと考えたのですが、ホームページは、とまったままでした。今後は意識して被災地域のものを消費したり、旅行したりして、ポジティブな気持ちで、復興に参加できればと思っています。そして自分もはやく、このもやもやした日常から抜け出して、普段の「日常」以上にパワフルな日常生活を送りたいと思っています。

とはいうものの。。。。現実のこととは思えなかった2週間。。。今でも続く断続的な余震で、平衡感覚が狂い、どこか浮遊しているような気分の悪さ。その感覚は精神的にも同じで、先行きの見えない不安とおそらくその不安を和らげるための自衛的放心状態とのあいだで時が過ぎていきました。

被害にあわれた方、大事な人をなくされた方へのお悔やみの言葉があまりに軽々しく聞こえるようで、どういう言葉があるのかも思いつきません。

東京でも、これまでに体験したことのない震度5強の揺れを初めて体験しました。
食器棚は倒れなかったものの、その中に飾っていた陶器の小さな置物たちやお猪口たちが音を立てて落ちていきました。食器棚のガラスの扉が割れるかと思いました(たまたま本棚とテーブルが食器棚が容易には倒れないような形で配置されていました)。そういう揺れが長いこと続きました。どーんというような縦揺れはなかったように思います。なぜかこの1ヶ月ほど、阪神大震災のときの動画や情報を探してみていたのですが、それとはレベルが違うとはいえ、震度5強は思っていたよりも揺れなかったようにも思います。

この地震だけでも、自分にとってはかつてない体験だと思っていました。しかしその直後から今日まで日本の関東・東北地方の沿岸部を中心に起こったことは、そのようなレベルのものではありませんでした。その直後からTVに映し出されるようになった、津波による恐ろしい光景。さらに、原発事故。

地震の当日は、午前中にうちから離れたところにある図書館にいったのですが、仕事が手につかないから帰り(第6感とかではなく、私にはしばしばあること)、帰宅したほとんど直後に地震が来ました。もしもう少し図書館を出るのが遅れていたら、どれだけ帰宅に時間がかかっただろうかと思います。都心は、基本的に大きな被害はなかったものの、震度5の地震はあっけなく交通機関を寸断しました。相方(お父さん)も、歩けば20キロもない(直線距離で10キロ)と思われる職場との距離ですが、帰宅難民となり、翌朝帰宅しました。

私には仙台に親族が何人もいるのですが、みんな大丈夫ということでした。が、そのうちのひとりの叔母は、いまは単身、高齢で、壊滅的な被害を受けた区の隣の区の新しくはない木造家屋に住んでいたので、とても心配しました。彼女とは1週間後にようやく直接連絡が取れるという状況でした。みんな「大丈夫」というのだけれど、TVで避難所で生活されているお年寄りが「元気だから心配しないで」と一様に言っているのを見ていると、今の緊張状態にあるその「大丈夫」を過信せず、見守って生きたいです。

ところで、今回、首都圏の人が恐れたのは、高確率で再来する余震ではなく、原発事故による放射能だったと思います。その事故も、各所に電源が入ったようで、冷却機能の回復に向け、ようやく事態収束の兆しが見えてきました。昨日、それまでのあまりに先行きの見えない関係者の会見に、もしかして日本政府はでたらめを・・・、と思い、IAEAのホームページで情報収集したのですが、基本的な情報としては必ずしもそういうこともなく、またそこに書いてあった一部地域で、通常の1600倍の放射能が検出されたという件も、いくつかの国内主要メディアでは報道されていて、少し落ち着いたのでした。

しかし、インターネットでいろいろな情報を収集してみると、福島県内でのオフィシャルな放射能の測定値が非常に限られていることや、全体としてメディア露出の専門家の方たちの「大丈夫」については、いまだ不信感をぬぐえません。「直ちに影響がない」レベルといわれても、その逆の、「直ちに影響がある」レベルなんてそれは、(健やかな)生命の維持が短期的に困難になるレベルでしかないのであって、それがないといわれても、納得できない。加えて、風評被害。。。まあ、ネガティブな発言をする時期ではないですね。



さて、わが子の成長報告です。

自身の前日に行われた保育園の卒園式では、各クラスが出し物をして、わが子のクラスもお遊戯的なことをしました。結構ちゃんと参加できていました。クラスのメンバーを紹介する場面では、ほかのお友達とともに、自分じゃない名前が呼ばれても、はい!と挙手。笑いを誘っていました。また全員合唱のときも、手拍子を取ってのりのりでした。本当に音楽が好きな子です。幼児のお遊戯的な曲には、いかにもな感じで左右に体を振りながら拍子をとる一方で、お気に召したヒップホップには、ほとんどyo,yo,yo!的なのりでビヨンビヨンと小刻みにゆるい縦のりを見せます。面白すぎます。

ところで、あの地震の日、あまりに横揺れが続くので、軽率に迎えに行くよりは、保育園の方が安全だろうと思い、少したってから迎えに行きました。園に行くと、園内は若干騒然としていました。なんと貯水タンクの配管が壊れて水も噴出していました。保育士さんからの報告で、わが子は、地震時には、ちゃんとしゃがんでくれたとか、その後、避難も想定して全員を布オムツから紙おむつに履き替えさせるとき、状況が飲めていないお友達をおむつ台のほうに誘導していたとか、ということを聞きました。わが子は、園の看護師さんと本人との間では、「保健係」ということになっているそうですが(笑)、やる気満々なんですね。

その後、今日まで、相方(お父さん)は自宅勤務となり、二日ほどを除いて、ずっと自宅にいました。そのなかで、何を言っているかわからないことがほとんどですが、何かをよくしゃべるようになり、それからわかる言葉もよくしゃべるようになり、とても大きく成長しています。スカイプや電話で祖父母と話すときに、「お」がつけられず、じいちゃん、ばあちゃんと言っていたのがいつの間にか転移して?最近、両親はいつの間にか、とーちゃん、かーちゃんと呼ばれるようになりました。私自身、実はこの呼び方は気に入っています。

そして、この1ヶ月間でのなによりの成長は、トイレ。ウンチのためにトイレに行くようになりました。出ないときも、もうすでに出ているときもあるのですが、率先してトイレに行き、ズボンとオムツを取り、お風呂の椅子を踏み台にして、大人の便座に自分で座るようになり、時々、無意味にトイレットペーパーを便器の中に押し込み(まだ使い方がわかっていない模様)、ちゃんとできると(出ないときも時には)「うんち、あるねー」といい、最後にはいうんちにバイバイをしてみおくるという、一つ一つの工程を楽しんでいるようです。うまくいったときは、付き添う私も達成感を感じています(笑)。



この地震は途轍もない被害と悲しみを生み出したけれど、この自然の猛威は破壊だけをもたらしたのではないと信じたいです。日常生活のあり方とか、組織のあり方とか、家族や人との絆とか、もっと広い意味での世界の人との繋がり(連帯)について新たな力を与えてくれたと考えたいです。