2011年3月25日金曜日

2011年3月24日 21.30UTC  IAEAの福島原発事故に関するアップデートログ 

原発に関する事態が一進一退で、よくつかめないので、IAEAのホームページから、福島原発事故に関するアップデートログを日本語訳してみることにしました。所詮、日本当局からの情報提供がメインだろうから、大差ないかもしれませんが、(ウイーン本部での参加国への説明に際して、日本語資料を配ったという)保安委員の会見を見るよりは相当落ち着きます。

私は典型的文系で、見直しもなし。英語が得意とはいえない。誤訳もたくさんあるだろうが、あげます。2時間近くかかったから、明日もできるか未定。

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福島県原子力事故に関するIAEAによる摘要 2011年3月24日、21.30UTC (世界協定時間)


2011年3月24日、科学技術省のIAEA事務局長特別顧問グラハムアンドリューが、日本の原子力保安の現状について、ウィーンのIAEA本部で15時30分に加盟国に以下の報告を行った。

○現状
福島第一サイトで原子炉に関しては、全体的な状況は依然として非常に深刻だが、直近の24時間についてはいくつかの良いニュースが報告されている。

AC電源が接続されたので、計測(instrumentation)は、1、2、4号機で引き続き回復中である。第3,4号機から避難していた作業員は、3月23日に黒煙の排気がないことが確認されたから作業に復帰した。

原子炉圧力は、1号機で増加中、2号機の圧力測定値は不安定、第3号機では、給水パイプを介して注入され続けていることで安定。原子炉圧力容器(原子炉圧力容器)の給水ノズルの温度は、1および3号機で低下(1号、243℃;3号約185℃)、そして2号機で安定(約102℃)。5号機および6号機は冷態停止中でそれはオフサイトのAC電源と、既存のプラント機器の使用を通じて維持されている。また、1および2号機の格納容器とサプレッションの線量率(dose rates)はわずかに減少している。

○放射線モニタリング
IAEAの放射線モニタリングチームは、福島県原子力発電所から21キロ~73キロ地点で、追加測定を行った。当該原発から西方向に34~73キロ間の地点では、線量率(Dose rate)は毎時6.9マイクロシーベルトから0.6マイクロシーベルトであった。同じ場所では、β-γ(汚染)測定の結果は、平方メートル当たり0.4メガベクレルから0.04メガベクレルであった。

当該原発から北西方向に30~32キロ間の地点では、時間当たりの線量率が16〜59マイクロシーベルトを測定した。これらの場所では、β-γ(汚染)測定の結果は、平方メートル当たり3.8~4.9メガベクレルであった。時間当たりの線量率が115マイクロシーベルトを測定した、当該原発から21キロ地点では、β-γ汚染レベルを決定することができなかった。

IAEAの第二モニタリングチームは、本日から、福島と東京で作業を開始した。これまでに蓄積されている放射線核種についてより詳細な確定を行う。

日本の当局による、福島第一原発現地でのモニタリングは、空気中の放射性核種濃度について、3月19日~​​23日の間に収集されたサンプルから、3月23日に新しいデータを作成。

モニタリング対象の6つの放射性核種のうち、ヨウ素- 131は、日本で設定された制限値を超えることが明らかになった。全体的にみて、線量率は3月21〜23日の間に毎時1930から210マイクロシーベルトに減少していると報告された。

10都道府県で報告されているヨウ素131とセシウム137の値は日によってかなり変化がある状況が続いている。東京での最近降雨とそれによる湿性沈着は当地での値の増加の要因といえる。新宿区の日本当局による新宿区での測定値では、同月22-23日の間にヨウ素- 131は平方メートル当たり36 000ベクレルの増加、セシウム- 137は平方メートル当たり340ベクレル増加した。

日本の文部科学省の船舶による海洋環境に関するモニタリングが始まった。当該原発から約30キロ地点での沿岸海域で、3月23日に、海水と大気のサンプルが採取された。線量率の測定も行われた。 3月24日の結果は、8地点について、表面海水でヨウ素131が、リットル当たり24.9~76.8ベクレル、セシウム- 137がリットル当たり11.2から24.1ベクレルを示した。また海上の空気中の塵埃中の核種濃度も測定された。これらの結果は、IAEAの海洋環境研究所の専門家によって評価中である。

食品、牛乳や飲料水に関する放射性核種濃度についての新たなデータが日本当局から提供されるようになった。サンプリングが行われたのは主として福島県と茨城県について。 3月18~22日の間にとられた11の野菜のサンプルについては、ヨウ素131とセシウム137のレベルは食物や飲料摂取について設定された制限レベルを超えた。また、3月16-21日に茨城県と福島県で採取された牛乳のサンプルの値もでもヨウ素131とセシウム137の許容レベルを超えた。加えて当該期間中の両県において、また東京都でも、16-21日の間、いずれも飲料水におけるヨウ素131の値は許容レベルを超えた。

さらなる、サンプリングと分析については数日中に、日本当局によって実施されるだろう。FAOと IAEAの合弁での日本に対する使命は、食物汚染に関連し手日本当局によって収集されたデータについてのサンプリングストラテジー、分析、解釈に対するアドバイスと支援を行うことであろう。

総括すると、福島第一原発で原子炉の状態に関連する技術的懸念(問題)は、いくつかの点において(以前と比較して)僅かにより劇的ではなくなっているように見られ、環境、食品、水中の放射能(の問題)が、より重大な(問題)となりつつある。しかしながら、福島第一原発に関する全体的な状況はいまだ非常に深刻な状況にとどまっている。

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